冬の晴れ間と日光

2008年12月9日薬煎院薬局から

先週、福岡では雪が降りましたが、今日は寒さがゆるんで最高気温も16℃ぐらいまで上がったようです。薬局の窓から外を眺めていると雲ひとつなく、とても良く晴れています。
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太陽の光がまぶしい冬の快晴の日には、仕事をやめてどこかに遊びに行きたくなりますが、こんな冬の晴れ間は子供たちにとってもお母さん方にとっても貴重ですね。今日は快晴にちなんで太陽の光について考えてみます。

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ヒトが欠かすことのできない微量の栄養素にビタミンがありますが、そんなビタミンの中で太陽の光と深い関係にあるものがあります、それは「ビタミンD」です。ビタミン(vitamin、英語圏の人はバイタミンと発音します)とは、本来、体の中で作り出すことができない栄養素を意味する言葉なのですが、「ビタミンD」は例外で、太陽の光を浴びることによって私達の体の中で自動的に作られます。

ヒトが太陽の光を浴びると、体の表面(皮膚)でビタミンDが作られます。ビタミンDとは一言でいえば、骨を丈夫にするために欠かすことできない栄養素で、不足すると子供では「くる病」、成人では「骨軟化症」を発症します。くる病になると背骨など、体の骨が曲がったり変形したりして発育に影響がでます。骨が丈夫でないと歳をとると骨粗鬆症になる確率も高まります。

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特に最近では転んだだけで簡単に骨折してしまう子供たちが増えていることが問題になっていますが、家の中ばかりいて太陽の光を浴びないことと、運動不足が原因と言われています。
冬になると寒くて外に出るのが億劫になりますが、晴れた日に子供たちを太陽の光のもとで遊ばせることは、子供達の骨の成長を促進する上で大切です。太陽光線を浴びると共に、走り回ることによって骨が確実に真っすぐに太くなります。

一方、太陽の光によってビタミンDができるのはヒトだけではありません。
ビタミンDの原料はコレステロールで、これがプロビタミンDとなり、プロビタミンDが太陽の光によりビタミンDに変化します(詳細は割愛しますが、詳しいことはインターネットで検索してみてください)。つまりプロビタミンDを多く含む食材などは、太陽に光にさらすと自動的にビタミンDが増えます。
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冬になると鍋料理の中にシイタケを入れるご家庭も多いと思いますが、シイタケはプロビタミンDをたくさん含んでいるので、「生」より「天日干し」にすると、ビタミンDの含有量が飛躍的に高まります(生に比べて30倍…)。しかしながら気をつけないといけないこととして、最近は、温風を当てて機械の中でシイタケを乾燥させることが多いようで、このやり方では太陽の光に触れないため、ビタミンD含有量が増えません。シイタケも子供たちと同じで?太陽の光にしっかりと当てることが大切です。ご家庭でも生シイタケを買ってきて小さく刻んで十分に天日に干すと、それだけでビタミンDたっぷりのおいしい干しシイタケに大変身します。

個人的な感想ですが、生シイタケより天日干しの干しシイタケの方が味がよいため、私は干しシイタケが大好きで、鍋などにも入れて食べています。太陽の光を浴びる機会が少ない冬は、鍋に入れるならビタミンDが豊富な天日干しの干しシイタケが大変お勧めです。干しシイタケは日持ちもするのでお歳暮にも最適です…。
シイタケに限らず、魚やイカの干物なども、天日に当てるとビタミンDの含有量が増えることが知られています。

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ビタミンDに限らず、冬の晴れ間の太陽光線は、布団の日干しや洗濯物の乾燥にも大切な役目を果たします。太陽の光には殺菌消毒の効果があるので、天気の良い日は十分な日光で布団や洗濯物を乾燥させることがおススメです。特に冬は夏に比べて太陽の光の中に含まれる紫外線の量が弱くなっているので、快晴の日を逃さないことがポイントになります。冬場の日光は、カビやダニなどのアレルギー対策の上からも十分に活用したいものです。

キッズプレイスの保育園は、日光が充分に差し込む南向きにこだわっていますが、それは、太陽の光を浴びることが子供たちの成長にとって大切であることが理由です。骨の成長や衛生面でのメリットの他に、以前ブログにも書きましたが、太陽の光は体内時計にも影響を与え、生活のリズムにも関わってくるためです。また園児さんに限らず、スタッフを含めた関係者全員の精神面衛生で、明るく元気な保育園づくりに大切と思われたからです。
:mrgreen:
?冬場に干しシイタケを食べる機会があったら、太陽の光を浴びることの重要性を思い出してみて下さいね。

2008年12月9日薬煎院薬局から

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