黄砂と排ガス

薬煎院薬局から

最近、花粉と黄砂が飛んでますね、どちらもかなりの量のようです。私も「小青竜湯」という漢方薬を飲んで頑張って耐えています(笑)。
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そんな私は、去年の3月まで東京に住んでいたいのですが、先日(3月4日?5日)の黄砂を見て、福岡の黄砂の量にビックリしました。本当に凄かったですね!
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黄砂はゴビ砂漠の砂が風に巻き上げられて飛んでくるらしいですが、大きな重い粒子は東シナ海ぐらいまでに落下するので、日本には粒の小さい軽い粒子が飛んできます。

問題は、この黄砂の微粒子が某国の大気汚染地帯を通過して化学物質を吸着して日本に飛んでくることです。黄砂は砂ですから、その組成の大部分は二酸化ケイ素、いわゆる「シリカゲル」と同じです。シリカゲルはいろいろなものを吸着する性質を持っているので、黄砂が大気汚染地域を通過するとその汚染物質を吸着することになります。これをみんなが肺に吸い込むのですから大ごとです。

 春になるとスギ花粉症が問題になりますが、実は、スギ花粉だけで花粉症になることは少なく、花粉症の発症には、ディーゼル車の排気ガスに含まれる真っ黒の微粒子「カーボン粒子」が関与していることが実験的に明らかにされています。もしスギ花粉だけで花粉症になるのであれば、杉の山林に人が住めないことになります(杉を植林すること自体が公害になってしまいますが、そんなことはありませんよね)。

 カーボン粒子は粒子の表面にいろいろな化学物質が付いており、吸い込むと、鼻や肺の粘膜を刺激したり、免疫細胞を悪い方向に刺激します。当然カーボン粒子を吸い続けると花粉症が避けて通れません。
 黄砂もカーボン粒子と同じで、微粉末で表面に大気汚染物質を吸着して飛んでくるので、カーボン粒子同様に注意が必要です。特に黄砂がひどい時はマスクを付けた方が無難です。
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福岡の街はN鉄バスやトラックがたくさん走っていますが、残念なことに、東京のバスやトラックように1台、1台、カーボン粒子を取り除く「フィルター」を装着していません(東京ではディーゼル車にフィルターを付けないと都内を走れません)。バスやトラックの排ガスに加えて、有害物質を吸着した黄砂まで飛んできては、福岡の子供たちの行く末が心配になります。
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隣国の大気汚染の問題は日本の政府に、バスとトラックの排ガス対策は県や市に頑張ってもらわないといけませんね。また私たちも自己防衛が必要ということでしょうか
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薬煎院薬局から

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